胎仔摘出後の胎盤の形態学的研究
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概要
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胎仔欠損胎盤の発育を形態的に検討Lた.実験動物は,ウィスター今道系ラット(closed colony)を用いた.妊娠12目,14日目に外科的に全ての胎仔を除去し,4日後(12-4日群,14-4日群),8日後(12-8日群,14-8日群)にラットを屠殺して得た111胎盤を検索した.1)胎仔欠損後も胎盤は,子宮内に留まり,いわゆる流産現象(胎盤の娩出)は観察されたかった.また,このような胎仔欠損胎盤にたいする細胞性免疫拒絶現象は,組織学的には認められたかった.2)殆仔除去後,胎盤重量は有意に増大したが,正常胎盤重量の1/2-1/3であった.:12-4日群(60.2±'7.8mg→141.9±32.0mg),12-8日群(60.2±7,8mg→181.9±91.2mg),14-4日群(117.4±9.9mg→191.8±42.8mg),±4-8日群(117.4±9.9mg→257.2±66.8mg) 3)胎仔欠損胎盤組織学的変化は,胎仔除去手術を施行した時期により異なった.妊娠12日目胎仔除去群ではlabyrinth zone の急速な変化,壊死が特徴的であり,12-18日群ではこのbosal zoneでplexiform patternを示すsmall basophilic cell の増加がみられた.妊娠14日目胎仔除去群ではbosal zoneは,ほぼ正常な発育を示した.Labyrinth zone の変化は,妊娠12日目胎仔除去群と比較して,軽度で,壊死に陥ることはなく,maternal blood sinusの拡大が特徴的えあった.4)Fetal mesenchymの変化では,胎仔除去後4日で,fetal capillaryの消失,線維の増加がみられhydropic degenerationはみられなかった.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1980-03-01
著者
-
児玉 省二
新潟大学医学部産婦人科学教室
-
竹内 正七
新潟大学医学部産科婦人科
-
小幡 憲郎
新潟大学医学部産科婦人科学教室
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半藤 保
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
広神 俊彦
新潟大学医学部産科婦人科学教室
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