塩酸セフマチレン水和物(S-1090)の毒性試験 (第3報) : ラットにおける1ヵ月および3ヵ月反復経口投与毒性試験
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概要
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塩酸セフマチレン水和物(S-1090)のラットにおける1ヵ月および3ヵ月反復経口投与毒性試験を実施した。投与量は, 1ヵ月毒性試験では80, 200, 500および1250mg (力価)/kg/日の4用量, 3ヵ月毒性試験では100, 300および1000mg (力価)/kg/日の3用量を設定した。両試験の全投与群の体重は順調に増加し, 死亡例は発生しなかった。また両試験において, 軟便, 腹部膨満, 摂餌量および摂水量の増加, 尿量減少および尿pHの低下ならびに好中球数の減少がほぼ全投与群にみられ, 300mg (力価)/kg/日以上の群で赤褐色便(S-1090又はその分解物と飼料中の3価鉄によるキレート物)ならびに1000mg (力価)/kg/日以上の群で骨髄成熟顆粒球比の低下がみられた。剖検では, 両試験の全投与群で多量の泥状内容物を貯めた盲腸の拡張がみられた。3ヵ月毒性試験では, ほかに肝臓薬物代謝酵素活性が1000mg (力価)/kg群の雄で上昇した。上記諸変化は盲腸の拡張以外は軽度であり, いずれも休薬により良好な回復性を示した。以上のとおり, 両試験ともに毒性学的に意義のある変化がないため, S-1090の無毒性量は, 1ヵ月毒性試験で1250mg (力価)/kg/日, 3ヵ月毒性試験で1000mg(力価)/kg/日と判断した。
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 2001-05-08
著者
-
佐藤 一美
塩野義製薬株式会社新薬研究所
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加藤 育雄
塩野義製薬株式会社新薬研究所
-
上野 元伸
塩野義製薬株式会社新薬研究所
-
西村 清一
塩野義製薬株式会社 新薬研究所
-
村岡 義博
塩野義製薬株式会社新薬研究所
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平田 雅春
塩野義製薬株式会社新薬研究所
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森山 哲郎
塩野義製薬株式会社新薬研究所
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薮内 一也
塩野義製薬株式会社新薬研究所
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古川 仁
塩野義製薬株式会社新薬研究所
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井上 知
塩野義製薬株式会社新薬研究所
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北村 忠久
塩野義製薬株式会社新薬研究所
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針原 明弘
塩野義製薬株式会社新薬研究所
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西村 清一
塩野義製薬株式会社新薬研究所
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平田 雅春
塩野義製薬(株)研究所
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北村 忠久
塩野義製薬(株) 中枢神経薬研究センター
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加藤 育雄
塩野義製薬医薬研究開発本部 新薬研
-
北村 忠久
塩野義製薬
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村岡 義博
塩野義製薬(株)研究所・神崎川分室
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