水稲品種における無毛性の導入に関する研究 : 1. 米国産品種にみられる無毛性の解析
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概要
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1.米国産稲品種の無毛性を日本稲に導入するためにいくつかの交配を行ない, その遺伝様式を明らかにすることによって交配様式, 選抜, 固定の効率化に資すべく本実験を行なった。2.CS-S4の葉面部に毛は全く認められず, 完全無毛性であり, 一方Labelleの場合は極稀に葉毛がみられることもあり, やや不完全な無毛性であることが示された。3.日本稲の葉毛の密度に関して品種間差のあることが示された。4.全ての組合せのF_1で有毛性を示したが, その密度は日本稲より極度に低く, 異なる組合せのF_1間に葉毛の密度に関して差のあることが示された。5.同一の父本に対してLabelleを母本とするよりもCS-S4を母本とした方がF_1の葉毛の密度は低かった。この事から葉毛性に限ってみるとLabelleよりCS-S4の方が母本としての価値が高いと思われた。6.F_1にみられた葉毛性に関する表現型から従来の遺伝子仮説では統一的に説明できない事実のあることを示した。7.無毛性品種のその他の主要農業形質について無毛性形質導入のための母本としての価値に対する考察を加えた。
- 日本作物学会の論文
- 1976-03-16
著者
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