水稲雑種集団における特定形質の選抜が他の形質の変異に及ぼす影響 : 第 1 報 F_4 世代における熟期選抜が F_5 世代の形質変異に及ぼす影響
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概要
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1.世代促進温室で養成した水稲の雑種集団を熟期によって成群選抜した場合, 他の主要形質の変異に及ぼす影響について, アキニシキ×収2758の組合せを用いて検討した。2.F_4世代で早・晩に群別した結果, 次第では早生群から早生は70%, 晩生群から晩生は60%で, 熟期選抜の効果が認められた。3.早生群, 晩生群の稈長, 穂長の平均値に差はなく, 両群とも晩生になるにしたがって長稈, 短穂となった。穂数は晩生群が多く, 品質は熟期が中晩生のものが良質であった。これらの形質は, 両親の熟期と連鎖していると考えられた。4.希望型(短稈・長穂・穂数多・良質)の出現頻度は早・晩生群ともに熟期の早いほど高く, したがって熟期の早いものを多く含む早生群の方が晩生よりも高かった。5.以上から, 食味等組換えの難しいとされている形質について検討はなされていないが, それらの点を除けば本田に雑種集団を展開する以前に熟期の選抜を行うことによって育種を効率的に進めることができると思われる。
- 日本作物学会の論文
- 1979-08-16
著者
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