フェニトロチオンマイクロカプセルのゴキブリ用持続性噴霧剤としての作用

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概要

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フェニトロチオン(MEP)マイクロカプセル剤(ポリウレタン膜, 平均粒径50μm, 膜厚0.14μm)のゴキブリ用持続性噴霧剤としての作用を調べた.マイクロカプセルをペトリシャーレに塗布し, カプセル外のMEPのみを抽出する方法を検討し, これを用いて, カプセルからの自然放出速度および, ゴキブリがこのシャーレに接触する前後のカプセル外MEP量を調べた.また, 接触させたゴキブリの体表および内臓にとり込まれたMEP量も分析した.その結果, マイクロカプセルからのMEPの自然放出はほとんどみられず, また, ゴキブリの内臓へのとり込みもほとんどみられなかった.一方, ゴキブリの接触により, シャーレ上のカプセル外MEP量は有意に増加し, また, 顕微鏡観察によっても, カプセルの破壊が確認された.以上の結果から, このマイクロカプセル剤の主たる作用はゴキブリによる物理的破壊(ふみつぶし効果)による薬剤の接触毒であると考えられた.
日本農薬学会の論文
1987-02-20

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