サリチオンの熱分解
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概要
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サリチオンは加熱により転位して2種類の異性体, S-メチル体とS-ベンジル体に変化した.異性体はさらに熱分解して, それぞれの対応するスルフィドを生成する.ジメチルスルフィドのガス発生開始温度は, スミチオンの場合よりも低温度側にあった.密閉系でのサリチオンの熱分解は自動触媒的に進行した.これは, 生成したスルフィド-とくにジメチル・スルフィド-が異性化を促進するためであると考えられた.サリチオンの熱安定化方法を検討し, 安定化の機構についても考察した.i)サリチオンの保存には, 気体透過性のある紙袋や, ポリエチレン袋が好ましい.ii)β-シクロデキストリンヘの包接化や, iii)β-ナフチルアリルアミンの添加は, 安定化に効果があった.
- 日本農薬学会の論文
- 1983-11-20
著者
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辻 孝三
Pesticides Research Laboratory, Takarazuka Research Center, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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前田 尚良
Research Laboratory Pesticides Division Sumitomo Chemical Co. Ltd.:(present Address)central Research
-
堀出 文男
Pesticides Research Laboratory, Takarazuka Research Center, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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川島 操子
Takarazuka Research Center, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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堀出 文男
アグロス
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川島 操子
Takarazuka Research Center Sumitomo Chemical Co. Ltd.
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前田 尚良
Pesticides Research Laboratory, Takarazuka Research Center, Sumitomo Chemical Co., Ltd
-
川島 操子
Pesticides Research Laboratory, Takarazuka Research Center, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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