マラチオン存在下におけるα-シアノベンジルエステル系ピレスロイドの鉱物質担体中での安定性
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概要
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各種ピレスロイドの鉱物質担体中での安定性を, マラチオンが存在する場合, およびしない場合について検討した.マラチオンが存在しない場合, すべてのピレスロイドは安定であった.マラチオンが存在する場合は, 分子中にシアノ基を有するピレスロイドのみ分解が認められた.この分解の原因はピレスロイドのシアノ基とマラチオン分解物である酸性物質との反応によるものと思われた.各種スペクトルの解析の結果, ピレスロイドのシアノ基は(メチルチオ)カルボニル基に変換されたものと推定された.炭酸カルシウム, リン酸ナトリウム等の弱酸塩の添加はマラチオンの安定性に影響することなくピレスロイドの分解を著しく軽減することがわかった.
- 日本農薬学会の論文
- 1989-02-20
著者
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辻 孝三
Pesticides Research Laboratory, Takarazuka Research Center, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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片山 泰之
住友化学工業(株)宝塚総合研究所農業科学研究所
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堀出 文男
Pesticides Research Laboratory, Takarazuka Research Center, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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堀出 文男
アグロス
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片山 泰之
Pesticides Research Laboratory, Takarazuka Research Center, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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