幼若ホルモン様物質, NC-170 のヒメトビウンカの変態および休眠に対する影響
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概要
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ピリダジノン環を有する新規JHM, NC-170は, ヒメトビウンカの変態を強く阻害し, その活性は4齢幼虫に対する局所施用法でID_<50>=0.42pg/larvaであった.さらに, NC-170は, 短日, 低温条件により誘起される本種の幼虫休眠を阻止し, また, 休眠幼虫に対しては, その休眠を打破する作用を示した.本種の休眠は, 脱皮ホルモンの処理によって打破されることが確かめられたことから, NC-170は, 内因性脱皮ホルモンの分泌を刺激し, その結果, 二次的に休眠打破を引き起こした可能性がある.一方, 天然のJH-1, 2, 3について同様の検討を行なったところ, JH-1のみが, NC-170と同等の休眠打破活性を示したものの, 変態に関してはいずれのJHもまったく影響を与えなかった.したがって, 本種においては, NC-170は, JH-1のみならず, 変態生理に関与する別種のJH homologueのmimicとして機能しているものと想像された.
- 日本農薬学会の論文
- 1992-02-20
著者
-
満井 喬
The Institute of Physical and Chemical Research
-
桜井 成
The Institute Of Physical 〓 Chemical Research
-
満井 喬
東京農業大学総合研究所
-
Mitsui T
The Institute Of Physical And Chemical Research
-
春山 裕史
日産化学農薬事業部
-
三宅 敏郎
The Institute of Physical 〓 Chemical Research
-
春山 裕史
Shiraoka Research Station of Biological Science, Nissan Chemical Ind. Ltd.
-
三宅 敏郎
Shiraoka Research Station Of Biological Science Nissan Chemical Industries Ltd.
-
Miyake T
Shiraoka Research Station Of Biological Science Nissan Chemical Industries Ltd.
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