イネいもち病菌の mixed function oxidase による IBP の分解
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概要
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Mixed function oxidase (mfo)系の誘導剤であるフェノバルビタール存在下で培養したいもち病菌(P-2)より調製したミクロゾームはIBP (S-benzyl O, O-diisopropyl phosphorothiolate, キタジンP^[○!R])に作用し, IBPのP-SあるいはS-C結合を開裂し, diisopropyl phosphate (DIP)およびdiisopropyl phosphorothioate (DIPT)を生成した.フェノバルビタールはDIPの生成を強力に誘導したが, DIPT生成の誘導は弱かった.IBPのP-SおよびS-C結合を開裂する酵素の活性発現にはNADPHおよび酸素を必要とし, 一酸化炭素処理した還元型ミクロゾームは450nmおよび420nmに極大吸収を示した.mfoの特異的阻害剤であるSKF-525A, ピペロニルブトキシド, 一酸化炭素および電子受容体であるチトクロムc, 2, 6-ジクロロインドフェノールはDIPおよびDIPTの生成を抑制した.以上の結果より, いもち病菌によるIBPのP-SおよびS-C結合の開裂にmfoの関与が明らかになった.
- 日本農薬学会の論文
- 1982-11-20
著者
-
児玉 治
Laboratory Of Phytochemical Ecology School Of Agriculture Ibaraki University
-
赤塚 尹巳
茨城大農学部
-
児玉 治
茨城大 農
-
上杉 康彦
National Institute of Agro-Environmental Sciences
-
赤塚 尹巳
Laboratory of Agricultural Chemicals, Faculty of Agriculture, Ibaraki University
-
高瀬 幸市
Laboratory of Agricultural Chemicals, Faculty of Agriculture, Ibaraki University
-
高瀬 幸市
Laboratory Of Agricultural Chemicals Faculty Of Agriculture Ibaraki University
-
児玉 治
Laboratory of Agricultural Chemicals, Faculty of Agriculture, Ibaraki University
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