地方中枢都市における緑の構造形成に関する研究(II) : 都市公園の配置と緑地帯パターン
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概要
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前報では緑地帯の形成過程について検討した.本論文ではそれに次いで緑地帯パターンと公園配置との相互的な関係について検討した.その結果,以下の4点が明らかにされた.1)縁の構造計画が立案され,その後の公園整備における一つの特徴は公園の開設数が減り,都市公園の1箇所当たりの平均面積が大きくなったことである.即ち,緑地帯が形成されたことにともない,大規模公園(10ha以上の公園)等の整備が進んでいるということである.2)10ha以上の大規模公園はその殆どが緑地帯形成に関係し,おおよそ4ha以上の公園が緑地帯形成と密接な関連をもっている.3)緑地帯が市街地を多数貫通するパターンほど,それが公園配置に対する影響力は大きく,緑地帯パターンによって公園配置の考え方は大きく変っていく.4)公園間の距離は,緑地帯が市街地へ入り込んでいる放射環状及び網目状の緑地帯を持つ都市より,環状緑地帯を採択した都市の方が短く,分散の程度も小さい.以上の結果から,おおよそ4ha程度の公園は緑地帯と公園配置の両者に重要であり,公園緑地配置計画の基準としての可能性が認められる.The purpose of this study was to investigate how park disposition changes according to the formation of green belt and their shape, The following results were obtained from the survey with regard to four issues ;park development, park scale which impacts formation of green belt s. concept and dispersion of park, disposition according to green belt shape. l)A phenomenon which appears after formation of green belt in local central cities is a reduction of park development numbers and increase in park scale per urban park. Thus, big park development increases relative to formation of green belts. 2)The green belt were based over a 10 hectare park, and over a 4 hectare park has impact to formation of green belts. 3)The impact in which formation of green belt are able to affords to park diposition, as much as green belt across urbanization promotion areas. 4)The distance between parks and the degree of dispersion are smaller in cities with green belts with grid patterns and redial ring patterns than in cities with monotonous ring pattern green belt. 5)Parks of over 4 hectare are important for the two theories such as Park Disposition Theory and Green Belt Theory, and are recognize as standard issues in urban parks and open space planning.
- 九州大学の論文
著者
-
飯田 繁
九州大学農学部附属演習林
-
朴 九遠
九州大学農学部附属演習林
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飯田 繁
Faculty Of Agriculture Kyushu University
-
堺 正紘
九州大学農学部
-
飯田 繁
九州大学農学部森林生産部門
-
堺 正紘
九州大学大学院農学研究院
-
飯田 繁
九州大学農学部
-
堺 正統
九州大学大学院農学研究院
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