漬物中の有機酸に関する研究 : カラムクロマトグラフィー,及びペーパークロマトグラフィーによる各種漬物の有機酸組成について
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概要
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[Author abstract]Determination of organic acid in Japanese-pickles. Many kind of vegetable pickles are made in Japan. Peaple in this country are fond of the product very much. It is rather custom to eat pickles with every meal in the city or in the rural district. The taste of those were determined almost functionally but analysis of taste in chemical way were very important. In this report, the writer tried to determine organic acids in pickles produced during the fermentations of them. The material of pickles were bought in usual market and analysed by the way of columnchromatography with silicagel, and also used paper chromatography. Result of this experiment showed lactic acid contained the largest amount and followed by acetic, citric, formic, malic and progrutamic acid respectively. In genera] the taste of pickles largely due to the organic acid in its, also the materials of vegetable used were largely related to the taste of pickles.[要約]5種類の市販漬物について各種有機酸組成と含有量を、主としてシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーと、ペーパークロマトグラフィーにより追求した。キウリ浅漬にはリンゴ酸が78.1mg/100g含有されており、全漬物中最も多かった。その他ビログルタミン酸、乳酸、ギ酸、酢酸、クエン酸が含有されていた。ナス浅漬に含有される有機酸では乳酸の102.0mg/100gが最多量で、次いで酢酸、リンゴ酸、クエン酸、ギ酸であった。タカナ塩漬では乳酸が437.0mg/100g含有されており全漬物中最多量を示した。しかし有機酸の種頬は最少で、乳酸の他酢酸、クエン酸、ギ酸の4種類であった。タクアンは、漬け込み期間の異なる2種類を用いたが、本潰タクアン352.6mg/100g、浅漬タクアン86.6mg/100gといずれも乳酸が多く含まれていた。この他本潰タクアンには酢酸、ギ酸、クエン酸、リンゴ酸、グリコール酸が、又浅漬タクアンにもクエン酸、ピログルタミン酸、ギ酸、酢酸、グリコール酸の順で各種の有機酸が含有されていた。
- 近畿大学の論文
- 1972-03-15
著者
-
田尻 尚士
近畿大学農学部食品栄養学科管理栄養士専攻食品加工学研究室
-
松本 熊市
近畿大学農学部食品加工学研究室
-
友松 和子
近畿大学農学部食品加工学研究室
-
松本 熊市
近畿大学農学部食品栄養学科食品加工学研究室
-
田尻 尚士
近畿大学農学総合研究所
-
松本 熊市
近畿大学農学部
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