イチゴ品種宝交早生の葯培養による幼苗生産
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概要
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イチゴ品種宝交早生を用い,ウイルスフリー苗の簡便な大量培養法を開発するための実験を行った.葯を無ウイルス組織として用い,カルス化から植物体再生をへて幼苗生産までの培養諸条件を検討した.カルス化率の高い約は長さ1mm前後が適当で,MS又はLS培地に薦糖30g/l,寒天8g/l,NAA 0.2〜2.0mg/l,BA 0.2〜2.0mg/lを添加した培地上でよくカルス化し,増殖した.また,培地にNAAまたはBAのどちらかが欠けても,カルス化もカルス増殖もおこらなかった.通気と新鮮培地の不断の補給はカルス増殖を著しく促進すると推定された.カルス塊をNAA 0.2mg/l+BA 2.0mg/lで増殖し,次に同一組成の培地へ移殖し培養を継続したとき,植物体再生が最も早く豊富に生じた.これらの知見をもとに,葯培養に始る幼苗育成工程を試作した.
- 近畿大学の論文
- 1991-03-15
著者
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種坂 英次
近畿大学農学部遺伝育種学研究室
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芝尾 健
近畿大学農学部農学科遺伝育種学研究室
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衣川 堅二郎
近畿大学農学部遺伝育種学研究室
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衣川 堅二郎
近畿大学農学部
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種坂 英次
近畿大学農学部農学科遺伝育種学研究室
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種坂 英次
近畿大学農学部
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