日本屋落葉広葉樹の成長速度,樹冠形,葉層構造
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概要
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成長と樹冠形の関係について,中部地方の冷温帯林を構成する落葉広葉樹数樹種で解析した。全ての樹種で,下層にある個体の直径成長,樹高成長は,上層木による被圧のために悪化していた。下層で被圧されていた個体は,mono-layer的な葉層構造を持つ,幅が広くて薄い樹冠を形成する傾向があった。上層の個体は,multi-layer的な葉層構造を持つ幅の狭い,深さのある樹冠を形成していた。ミズナラ,イタヤカエデの成長速度は,個体間に大きな変異が認められた。ミズナラやイタヤカエデは,稚樹・幼樹期は低照度条件で,そして成熟してからは上層のオープンな環境下で過ごすことができる様に,樹冠形を変化させていると考えられた。対照的に,生活環の大部分を樹冠下でおくる典型的な亜高木であるコハウチワカエデ,ヤマモミジは,樹冠形における可塑性をあまり示していなかった。樹冠形における可塑性の樹種間での差異について,樹種の生活史との関連で議論した。
- 1992-12-25
著者
-
二宮 生夫
愛媛大学農学部
-
小見山 章
岐阜大学応用生物科学部
-
小見山 章
岐阜大学農学部生物資源生産学科
-
肥後 睦輝
岐阜大学地域科学部
-
肥後 睦輝
岐阜大学農学部
-
小見山 章
岐阜大学農学部附属山地開発研究施設
-
二宮 生夫
Ehime Univ. Matsuyama Jpn
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