改良した樹木直径測定用の遠隔輪尺の精度

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概要

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樹木各部の幹直径を離れた位置から計測するために,最近,菅藤により"樹幹直径を遠隔的に測定する装置"が提案された。この装置を,より簡便に樹木の幹直径が測定できるように改良した。改良した遠隔輪尺は,金属製の大型ノギスの目盛尺上にあるスライド部に,視野に十字線が入った測量用の望遠鏡を一個だけ装着したものである。堅固な三脚の上に遠隔輪尺を固定し,まず幹の一方の端を視準しながらスライド部を移動し,十字線の中心を幹の端に合わせる。つぎに幹の反対側の端の位置を視準し,目盛尺上の二つの差から幹の直径がわかる仕組みである。測定位置が容易に視認できるように,赤色レーザー光を望遠鏡のガイドに使用した。実際に長さがわかっている物を離れた位置から,遠隔輪尺により測定し,対象物の大きさ・距離・仰角による測定誤差について検討した。いずれの場合も,測定誤差は絶対値にして3mmの範囲であったので,改良した遠隔輪尺は野外での実用に耐えると考えられる。
2000-12-25

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