Obwegeser-Dal Pont法を適用した骨格型下顎前突症の顔貌変化 : モアレトポグラフィー法による検討の試み

概要

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Obwegeser-Dal Pont法は, 骨格型下顎前突症の外科的矯正治療法として今日広く応用されている方法の一つである。一方, 骨格型下顎前突症に対する外科的矯正治療の大きな目的は, 顎口腔機能および審美性の改善であり, その術後評価は非常に重要である。そこで, Obwegeser-DalPont法を適用した骨格型下顎前突症について, 顔貌の検討を試みた。顔貌の変化を把握する場合, 多くは顔面規格写真や頭部X線規格写真が利用されているが, これらはいずれも二次元的観察方法である。しかし, 顔貌の変化は三次元的に生じていることから, 三次元的観察法による分析が必要不可欠である。そこで, 今回の分析には, 三次元的観察方法として種々の利点を有するMoire Topographyでの検討を試み, 次の結果を得た。1.Obwegeser-Dal Pont法により下顎歯列弓を後方移動した場合, 周囲軟組織もスムーズに後方移動され, 審美的に良好な手術結果が得られていることが確認された。2.本法による軟組織の改善は, 上口唇にもみられることが, 明瞭に確認された。3.手術による顔貌の変化の客観的かつ三次元的把握法としてMoire Topographyは, 非常に有用であることが確認された。
東北大学の論文
1983-09-15