好熱性細菌の分離同定とその熱耐性度
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概要
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The isolated bacterium was identified as Alcaligenes sp. by the various physiological tests. The optimal growth temperature and pH of isolated bacterium was 50 ℃, and pH 6-7, respectively. It was 1/100,000 of the orders when the rate of viable cell was found after this isolated bacterium was cultivated in the LB liquid medium and heat treatment at 100 ℃ for 30 min was done. Existence cells were cultivated again after the heat treatment, and viability of treated cells was calculated. Though this treatment was repeated three times, there was no change comparatively of the viable cell number. Therefore, it is unlikely that isolated bacterium is adapted to heat. When cell density was changed and the heat treatment was done, there were no relations in the cell concentration, suggesting that the rate of viable cell number was fixed by 1/100,000 of orders. This isolated bacterium remained viable up to 100 ℃, the heat treatment for 60 min, and was shown to have high degree of heat tolerance. 粉末酵母エキス中より好熱性細菌を分離した.種々の生理学的試験により,分離菌は、Alcaligenes属細菌と同定された.本菌の最適生育pHは6-7,最適生育温度は50℃であり,中度好熱性細菌であることが明かとなった.本菌をLB液体培地で培養し,100℃,30分の熱処理をした後,生菌数の割合は,10万分の1のオーダーであった.熱処理後,生存細胞を再び培養し,生菌数の割合を求めた.この操作を3回繰り返しても生菌数の割合に変化がなかった.したがって熱に順応するということは見られないようである.また細胞濃度を変えて熱処理を行なっても,細胞濃度に関係なく,生菌数の割合は10万分の1のオーダーで一定していた.本分離菌は100℃,60分の熱処理でも死滅せず、強い熱耐性度を持つことが示された.
- 宮崎大学の論文
著者
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吉田 直人
宮崎大・農・応生科
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吉田 直人
宮崎大学農学部生物資源利用学科
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小川 喜八郎
宮崎大学農学部
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金澤 優子
宮崎大学農学部生物機能工学講座
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小川 喜八郎
宮崎大学農学部生物資源利用学科
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吉田 直人
宮崎大学農学部
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