<論文>信仰空間と自然の関連についての建築史的一研究
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概要
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本稿は, 「信仰空間」が「自然」との関連の中で歴史的に形成されてきたことを実験的に論証しよう, として試みたものである。人間が生き続けて行くのに必要な「建築空間」の一つとして, 筆者は「信仰空間」を掲げている。さらに, この「建築空間」を構成する要素として, 筆者は「建築」と「自然」を考えて, 研究を進めてきた。先ず, 具体的な研究対象として, 筥崎宮(福岡市所在)における「信仰空間」を取り上げると, 従来研究の対象とならなかったところの「海浜」と「山」を考慮することによっって, 「信仰空間」についての一理解が得られることを指摘した。次には, 六所神社(大分県香々地町所在)における「信仰空間と自然の関連」について, 史料および建物と自然環境の現状の調査を通して, 具体的に歴史的には信仰の軸の変遷があったことを突き止めた。なお, 仏教で言うところの「自然(じねん)法爾」と「信仰空間」との関連についての歴史的研究について将来は及びたい, とする念願を最後に記した。
- 福岡国際大学・福岡女子短期大学の論文
- 2002-02-18
著者
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