<原著>山口市の地域ケアにおいて用いられた訪問記録の検討

概要

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山口市では地域ケアを推進するため, 平成3年に「山口市地域ケア連絡会議」を設立し, 保健医療福祉の各機関・関係者が連携をとり総合的ケアサービスを提供するため, 被訪問者宅に訪問記録を常置し, 共同利用を試みた。158ケースの訪問記録について, 平成5年度中の記録内容を分析し, 各専門職のかかわり方及び訪問記録の要件等について検討した。被訪問者は男73人, 女85人, 平均年齢81.1±8.8歳, 寝たきり度Bランク79人, Cランク48人, その他10人, 不明21人, 家族との同居129 (81.6%) 人であった。1ケース当たりの月平均訪問回数は2.8±0.5回であり, ホームヘルパーの単独訪問及び, 医師と看護婦による複数訪問が多かった。現在の訪問記録に対して保健婦から改善の要望が多く提起されていた。訪問記録の要件として, ケースのプロフィール及び健康・生活状態, 実施したケアサービスの状況把握, また, ケース及び家族側も利用できるものが求められていた。
山口県立大学の論文