ヒトの腸内菌叢研究のための in vitro および in vivo 実験系
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概要
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腸内菌叢は非常に活発な代謝活性を持ち,我々の健康や疾病に重要な役割を果たしている.しかし,腸内菌叢は膨大な種類の細菌が相互に関わりあった非常に複雑な生態系であり,代謝活性も宿主の全代謝を超えるといわれるほど活発であるため,腸内菌叢の生態や代謝,宿主に対する影響などを研究することは容易ではない.また,我々の腸内は高度な嫌気的な状態であることをはじめとして,栄養学的にも宿主側からの様々な要因が影響するなど,非常に特殊な環境であるために実験室内でその環境を再現し,腸内の状態をシミュレーションすることは困難である.そのため,腸内菌叢の代謝や役割を研究するためには特殊な技術が必要となる.本稿では腸内菌叢を研究するためのin vitroおよびin vivoにおける実験系について代表的な手法を紹介し,それぞれの特徴と問題点を概説する.
- 日本ビフィズス菌センターの論文
- 2011-10-01
著者
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伊藤 喜久治
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医公衆衛生学教室
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伊藤 喜久治
東京大学農学生命科学研究科獣医公衆衛生学教室
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平山 和宏
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医公衆衛生学教室
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伊藤 喜久治
東京大学 農生命科研究
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伊藤 喜久治
東京大学大学院
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平山 和宏
東京大学大学院農学生命科学研究科・獣医公衆衛生学教室
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伊藤 喜久治
日本大学 生物資源科学部食品科学工学科
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平山 和宏
東京大学大学院農学生命科学研究科
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