牛肉購入時における消費者の着目点の分類

概要

論文の詳細を見る
牛肉購入時の着目点について消費者がどのような多様性を有するかについて，コンジョイント分析およびクラスター分析を用いて解析した．脂肪交雑，肉色，価格，および仮想の品質表示として「やわらかさ保証」の計4種類の属性を用い，価格については4水準，他の属性については2水準として，直交配列表を用いて8種類の製品プロフィールを作成した．これら製品プロフィールを回答者に呈示し，購入したいと思う順に順位をつけさせた．247名分の結果について回答者ごとにコンジョイント分析を行い，その結果得られた各属性の寄与率と各水準における部分効用値を用いてクラスター解析を行い，回答者を4グループに分類した．回答者グループは，各属性の寄与率と各水準における限界効用値から，それぞれ「赤身・高価格着目群」，「脂肪交雑・表示着目群」，「中価格・表示・脂肪交雑着目群」，「安価・表示着目群」と定義付けできた．また，グループ間で回答者のプロフィールに差があるかどうかについて検討したところ，年齢構成がグループ間で有意に（P＜0.05）異なることが示された．
社団法人日本畜産学会の論文
2006-02-25