ゴムの破壊過程の研究 (その 2) 一定応力繰り返し条件下での疲労破壊過程 : ゴムの破壊機構に関する研究 (第9報)
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概要
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前報に引続き, ゴムの破壊過程の研究の一環として, 一定応力下での繰り返し破壊過程がどのようなものかを明らかにするために, SBR〜カーボンブラック系加硫ゴムを用い, 疲労破壊寿命および破断面の形態からの検討を行なった.その結果, 疲労破壊過程は繰り返し応力条件の差によって, 以下の3 つの領域に大別できることを明らかにした.<BR>領域 I 繰り返し応力が単純伸長破壊応力に比較的近い場合に相当し, 単純伸長破壊と同様, 破壊分子鎖集団の生長, 破壊が繰り返し破壊過程を支配している領域<BR>領域 II 繰り返し応力が中程度の場合に相当し, 領域Iと同様に, 破壊分子鎖集団の生長, 破壊が繰り返し破壊過程を支配しているが, 単純伸長破壊の場合に比べて, はるかに大きな破壊分子鎖集団の破壊エネルギーを必要とする領域<BR>領域III繰り返し応力が小さい場合に相当し, 局所的な破壊先端部からのクラックの成長が繰り返し破壊過程を支配している領域<BR>さらに, これら3つの領域を通して繰り返し破壊過程を規定する臨界条件を設定し, その臨界条件を満たすプロセスについて考察を加えた.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
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