ゴムの誘電分散
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概要
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高分子の誘電的性質はその構造や分子運動を明らかにする上で重要であり, 物性研究の手段として広く測定が行なわれているがゴムの分野ではあまり多くはない. ここではゴムの誘電分散を-60°C〜+20 °Cで測定し次のような結果がえられた.誘電損率ε"のセグメント運動に基づく主分散の極大位置はポリマーが異なる場合, BRが一番低温で, NR, SBR, IIRの順で高温側に移動し, これはこれらのゴムの低温性と同じ関係にある. また加硫時間およ びイオウ量を変えて架橋密度を変えると一般に架橋密度が高くなるほど高温側に移動するが両者の効果は同等ではない. Pine tar, Spindle oil, Komorex A などの軟化剤はゴム分子のセグメント運動にはほとんど影響をおよぼさないが, DIOAは著るしくε"の極大位置を低温側に移動させ低温物理性の改善に役立っている.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
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