二十世紀ナシのユズ肌病に関する研究 (第4報) : 無機成分と障害発生との関係について
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概要
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日本ナシ二十世紀の生理障害, ユズ肌の発生と無機成分との関連性を明らかにするため, 1973年と1974年の2年間, 障害発生樹と健全樹の葉および果実中の無機成分含量の推移を調べた. 結果は次のとおりである.1. 同一園における隣接した障害発生樹と健全樹についてみると, 葉においては障害発生樹は健全樹に比べて, NおよびCa含量が低く, KおよびMg含量は高い傾向が認められた. 中でも障害発生樹はK含量が著しく高く, 特に7月下旬から8月上旬に顕著であった. B含量は果実発育の前半において障害発生樹に低い傾向がみられた. 果実では障害発生樹においてK, PおよびMg含量がやや高い傾向がみられたが, N, CaおよびBでは一定の傾向がみられなかった.2. 立地条件および樹令の異る7ヵ所の園について調査した7月下旬の葉中成分において, 障害発生樹は健全樹に比べてN, CaおよびMg含量に対するK含量の割合の高いことが認められた. なお, Ca/K値は健全樹2.14, 障害発生樹1.14, Mg/K値は健全樹0.59に対して障害発生樹0.32, さらに (Ca+Mg)/K値では健全樹2.68に対して障害発生樹1.56であった.
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