茎頂培養によるシュンラン及びカンランのライゾーム形成
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概要
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重要な東洋系 (地生) シンビジウムとして知られ, 日本に自生するシュンラン Cymbidium goeringii Reichenbachfil. 及びカンラン Cymbidium kanran Makinoについて, 茎頂培養によるライゾーム形成に影響を及ぼす幾つかの条件について検討した.1. 2か月間隔でシュンランの茎頂培養をした結果, ライゾームは周年形成されたが, ライゾーム形成率は培養開始時期と培地に左右され, NAA 1ppm, Kinetin0.1ppmを含むMS及びRM培地では4月に, そして植物生長調節物質を含まないシンビジウム用修正Hyponex 培地では6月にそれぞれ最高となった.2. シュンランの茎頂を25°C, 暗黒で培養すると, 従来の16時間人工照明下での培養に比べ, ライゾームが形成されるまでの所要日数が短縮され, ライゾーム形成率が高まり, ライゾームの生長量がほぼ2倍となった.3. カンランの茎頂培養には, RM培地の無機成分を5分の1に希釈し, ココナッツウォーターを10%添加した培地が適した.4. カンランの茎頂を液体振とう培養すると, すべての外植体が枯死した.5. シュンラン及びカンランの茎頂培養において, ライゾームの形成に対して植物生長調節物質は不可欠でないことが明らかとなった.
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