ツバキ土佐有楽の芽の形成に対する生育温度および日長の影響
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概要
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1990年4月1日から1991年4月までツバキ土佐有楽の芽の形成に対する温度および日長の影響を調査した.<BR>1.栄養芽の長さは,初期には20°C,8月以降は15°Cで大きくなり,11月1日には25°Cと対照区では15°Cの約1/2であった.<BR>2.15.~25°Cの間では,低温ほど頂芽,新しょう上位のえき芽のいずれも外りん片が少なく,葉原基が多かった.内りん片数は温度の影響を受けなかった.<BR>3.15°Cでは一部の頂芽とえき芽が11月1日から,20°Cでは2月1日からほう芽し始めた.これに対して,25°Cではまったくほう芽しなかった.<BR>4.花芽形成開始は25°Cで早かったが,8月以降の発達はむしろ20°Cで早かった.15°Cでは自然条件下の対照区とほぼ同様であった.<BR>5.20°Cの花芽は10月中旬に,15°Cでは11月上旬に開花し始めたが,25°Cの花芽は11月から12月にかけて次第に枯死した.<BR>6.花芽を構成する包数およびがく片数は温度に影響されなかったが,花弁数は15°Cで他の処理区より2枚多かった.<BR>7.日長は栄養芽の外りん片および内りん片分化に対し影響しなかったが,葉原基数は短日でやや多かった,また,日長は花芽分化に対してもほとんど影響しなかったが,短日下の花芽は長日より20日早く開花した.
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