ウンシュウミカン (<I>Citrus unshiu</I> Marc.) 果実のエチレン処理後のクロロフィル分解におけるpheophorbide aの代謝 : -関与する酵素の性質について-
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概要
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粗酵素液によるフェオフォルビドa分解に対するさまざまな実験から, フェオフォルビドaがすべて"X"とピロフェオフォルビドaに変化し, それぞれが未知の代謝産物に変化するのではないかと示唆された. また, "X"がピロフェオフォルビドaに代謝されることも考えられた.<BR>この酵素反応は0.05Mリン酸カリ緩衝液pH7.0付近で最高の活性を示し, 粗酵素液1.0ml (タンパク質量0.63mg) に対しフェオフォルビドaで分解産物の生成がプラトーに達し, フェオフォルビドa分解に対するKm値は4.0mMであることがわかった.<BR>また, 阻害剤による影響から, この反応に関与する酵素はSH基に対するメルカプチド形成剤であるPCMBやAgNO<SUB>3</SUB>で強く阻害されるが, SH基そのものはこの反応に関与しないことがわかった. さらに, この反応に関与する酵素はparaperoxidaseとも言われるcationic peroxidaseの一種ではないかと推察された.
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