膵癌における血清ribonuclease活性の臨床的意義
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概要
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血清アルカリ性および酸性RNas活性を測定し,さらにホスホセルロース・カラムを用いて分離した血清RNase分画の変動を観察することにより,膵癌における本酵素の臨床的意義について検討した.その結果,膵癌では健常者に比しアルカリ性RNase活性は増加し,その活性値は血清creatinineおよびALP値と正の相関を示した(p<0.01).しかし,他の癌と比べて膵癌で特に酵素活性が高い傾向はみられなかった.次に血清RNaseの分画では,膵癌で変動する特異な酵素分画は認められず,健常者と基本的に同一溶出パターンを示した.一方,膵全摘した患者の血清RNase活性は正常値上限を示し,また酵素分画の欠損等はみられなかつた.今回の成績から,膵はヒト血清アルカリ性および酸性RNaseの主たる由来臓器ではないこと,また膵癌でみられるRNase活性の上昇は腎障害によることが示唆された.従つて,本酵素活性の測定は膵癌の診断に有用ではないと考えられた.
著者
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辻 博
九州大学医学部第2内科
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村井 宏一郎
九州大学医学部第二内科
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辻 博
九州大学医学部第二内科
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牧 之博
九州大学医学部第二内科
-
尾前 照雄
九州大学医学部勝木内科
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赤木 公博
九州大学医学部第2内科
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梶原 英二
九州大学医学部第2内科
-
志方 建
九州大学医学部 第二内科
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村井 宏一郎
九州大学医学部第2内科
-
尾前 照雄
九州大学医学部 第二内科
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