Budd-Chiari症候群における臨床所見と 血管造影所見との対比
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概要
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生前に確定診断し得たBudd-Chiari症候群5例につき,血管造影による閉塞部位と,臨床症状および検査成績とを比較検討した.5例とも下大静脈閉塞がみられ,膜様隔膜によるもの4例(うち3例はこれに血栓が付着していた),血栓のみによるもの1例であつた.両肝静脈の閉塞を伴うもの2例,肝静脈の閉塞を伴わないもの1例であつた.肝硬変症を疑わす理学的所見に加えて,広汎な静脈怒張,下腿潰瘍など多彩な症状があり,BSP,ICGの異常高値に比し,一般肝機能検査成績が比較的良好であつた.腎機能異常は全例にみられた.閉塞部位の広汎なものほど臨床所見は重篤多彩であり,膠質反応,末梢血液像,GFRについて異常値がより多くみられた.
著者
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三浦 総一郎
慶応義塾大学
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大塩 力
慶応義塾大学 大学院理工学研究科
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朝倉 均
慶応義塾大学 内科
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水野 嘉夫
慶応義塾大学内科
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村岡 松生
慶応義塾大学医学部内科
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土屋 雅春
慶応義塾大学内科
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柏崎 一男
慶応義塾大学医学部内科
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岡崎 勲
慶応義塾大学医学部内科
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