塩フッ化鉛沈殿-EDTA滴定による少量のフッ素イオンの定量 : 塩化物,pH,温度の効果および硫酸塩,フッ化物の逐次定量
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概要
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フッ素イオンを塩フッ化鉛として沈殿させ,キレート滴定により定量する方法において,沈殿に及ぼす塩化物の種類と量,液のpH火および温度などの効果を検討した.添加する塩化物として,塩化ナトリウムのほか塩化カリウム,塩化アンモニウム,塩化バリウム,塩化ストロンチウムの使用が可能であり,ある条件では塩化マグネシウムを用いてもよいことがわかった.分析操作は試料溶液に塩化物1〜3gを加え,これに硝酸鉛溶液を加えて塩フッ化鉛の沈殿をつくり,全容200m<I>l</I>において液のpHを3〜5(最適4)に調節し,10〜15℃に保ち,1夜放置し,濾過し,濾液中の過剰の鉛イオンをEDTAで滴定し,間接的にフッ素を定量する.この方法でフッ素イオンの少量(0.5〜6mg)が定量された.また塩化物として塩化バリウムを用いれば,硫酸イオンとフッ素イオンとの逐次定量が可能である.さらに,方法を少し変更すれば,金属イオンによる妨害を簡易に抑制することもできる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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