撹拌型回分式晶析槽におけるL-アスパラギン酸とフマル酸の二次核化と成長
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概要
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撹拌型回分式晶析槽における, 溶液の光透過度および電気伝導度の経時変化, ならびに最終結晶群の沈降に伴う光透過度変化を, 直接かつ連続的に計算機に取り込んだ後, 最終結晶群粒度分布, 二次核化と成長の速度などを自動的に解析する装置を試作した.そして本装置を [A] L-アスパラギン酸/水系 (初期飽和度S<SUB>0</SUB>=2.9〜3.9), および [B] フマル酸/水系 (S<SUB>0</SUB>=1.3) に適用して解析を行った. [A] については, 次の結果を得た.1) 二次核化速度ならびに最小粒径<I>γ<SUB>min</SUB></I>は撹拌速度とS<SUB>0</SUB>に依存する.2) 二次核は<I>r<SUB>min</SUB></I>以上の大きさを持つ母結晶間の衝突によって生じ, その速度を<I>dN/dt</I>=<I>k<SUB>n</SUB>・N<SUB>m</SUB></I><SUP>2</SUP>・<I>S</I><SUP>10</SUP>で整理できた.ここで<I>N<SUB>m</SUB></I>は<I>r<SUB>min</SUB></I>より大きい結晶粒子の数である.3) 結晶成長を表面二次元核生成速度に律速されるとして整理し, 表面エネルギーσ=8.0 erg・cm<SUP>-2</SUP>, S=2.0における表面二次元核臨界半径<I>r<SUB>c</SUB></I>=0.39nm等の値を得た.さらにS<SUB>0</SUB>の低い [B] では, 4) 結晶成長はBCF理論で整理できると考えられる.
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