γ-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>に担持したNiへの水素吸着
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概要
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AI<SUB>13.5</SUB>(or AM<SUB>3.5</SUB>)への水素吸着量は573Kおよび室温下容量法およびTPD法でそれぞれ測定しその特性を明らかにした.573Kの吸着後のTPDスペクトルは353〜393Kの低温域(LTR)と573〜773Kの高温域(HTR)に検出される.これらの量をそれぞれ<I>V</I><SUB>d,L</SUB>および<I>V</I><SUB>d,H</SUB>とする.AI<SUB>13.5</SUB>とAM<SUB>3.5</SUB>への573Kの水素飽和吸着量<I>V</I><SUB>a</SUB>sならびに573KでのAI<SUB>13.5</SUB>とAM<SUB>3.5</SUB>への吸着後の脱離水素量 (<I>V</I><SUB>d,L</SUB>+<I>V</I><SUB>d,H</SUB>)はほぼ等しく43mmol/kg-catである.また, <I>V</I><SUB>d,H</SUB>/<I>V</I><SUB>d,L</SUB>の比はそれぞれ9.8(AI<SUB>13.5</SUB>) および29.7(AM<SUB>3.5</SUB>)である.これらのことから<I>V</I><SUB>d,H</SUB>の水素はスピルオーバー水素と考えた.<BR>次に, 室温での水素の飽和吸着量<I>V</I><SUB>a</SUB><SUP>s</SUP>は形式的にはAI<SUB>13.5</SUB>, AM<SUB>3.5</SUB>共に<I>V</I><SUB>a</SUB>s=<I>V</I><SUB>L</SUB>+<I>V</I><SUB>d,L</SUB>で表される.ここで<I>V</I><SUB>L</SUB>は198K水素吸着後の室温までのTPDで脱離した水素量である.<I>V</I><SUB>d,L</SUB>の値がNi担持量に比例した量であるとすると, AI<SUB>13.5</SUB>の<I>V</I><SUB>L</SUB>は異常に大きい.<BR>室温吸着における<I>V</I><SUB>a</SUB><SUP>s</SUP>および<I>V</I><SUB>d,L</SUB>の値が異なる条件の下でNi粒径の大きさを決定するに当って, 一つの方法を提案し, この方法の妥当性をNi粒子から担体へ解離吸着した水素の表面拡散の速度式を考えることで証明した.そして, この場合, 室温吸着時の<I>V</I><SUB>a</SUB><SUP>s</SUP>の値をNi粒子径推定に用いるべきことを明らかにした.
- 社団法人 化学工学会の論文
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