担持酸化ニッケルの還元とその担体との相互作用
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概要
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非担持純NiOの還元を担持NiOの還元速度と比較の基準試料として研究した.その還元の誘導期はNi核の定速成長で支配される.この過程の活性化エネルギーは196.6 KJ/molである.これに続く還元過程は見掛活性化エネルギー55.6 kJ/molの未反応殻モデルの表面反応律速で表わされる.<BR>α-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB> (TAS-99253), γ-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB> (ALO-4) やSiO<SUB>2</SUB> (Acrosil 200) を担体として用いた担持NiOの還元速度は未反応NiOと水素圧の一次で表わされ, その活性化エネルギー<I>E</I>は還元率αと共に直線的に増加する.すなわち<I>E</I>=<I>E</I><SUB>0</SUB>+<I>g</I>α, ここで<I>E</I><SUB>0</SUB>は初期還元の活性化エネルギー, <I>g</I>は比例因子である.<I>E</I><SUB>0</SUB>と<I>g</I>の値を各種担体, 仮焼条件, 調整法を変え調整した触媒の還元速度の測定から, 同一調製条件で担体を変えた場合, <BR>SiO<SUB>2</SUB><α-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB><γ-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB><BR>の順に<I>g</I>の値は大きく, また同じ担体では<BR>含浸法<沈着法<共沈法<BR>の順に<I>g</I>が大きいことを見出した.これらの序列は既往の担体とNiOとの相互作用序列とも一致することから<I>g</I>の値を担体-NiO間の相互作用の尺度としうることを明らかにした.
- 社団法人 化学工学会の論文
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