担体中の硫黄成分の担持NiOの還元に与える影響について
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概要
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触媒の担体として広く用いられている Neobead-Cは不純物として硫黄化合物を含んでいる.そして, この硫黄は IR吸収スペクトル測定により SO<SUB>4</SUB><SUP>2-</SUP>の形で存在することが明らかとなった.本報では Neobead-C中のこの硫黄化合物が触媒前駆物質である担持 NiOの水素による還元に与える効果を調べた.<BR>この硫黄化合物は773Kでの水素還元ではほとんど除去されない.水素還元-酸素酸化を繰り返し, 水素, 酸素の消費量, 捕集された H<SUB>2</SUB>S, SO<SUB>2</SUB>の量を測定し, Neobead-C中の SO<SUB>4</SUB><SUP>2-</SUP>イオンの還元プロセスを考察した.<BR>NiOの還元に必要な量論量より過剰の水素が消費されているにもかかわらず, Neobead-Cに担持した NiOは773Kでは還元されにくい. Neobead-Cと同様, 還元-酸化を繰り返した結果から, Nioの還元性は SO<SUB>4</SUB><SUP>2-</SUP>により抑制されることが明らかとなった.<BR>還元-酸化の繰り返し実験から, 1回だけ含浸, 〓焼を施したγ-AM<SUB>3.5</SUB>とγ-AI<SUB>13.5</SUB>中の NiOの還元率は除去された SO<SUB>4</SUB><SUP>2-</SUP>と担持 Niのモル比 (S/Ni) が0.3になるまで0.3に達しない.しかし二回含浸, 〓焼した γ-AM<SUB>6.0</SUB>は (S/Ni) 比が0.1近傍になるまで還元率は0.5に近づく.<BR>これらの事実は前者の触媒では1回しか〓焼していないが, 後者の触媒は2回の〓焼で担体と強く結合し, 初めに担持したNi部分は還元しにくいことを示唆している.
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