石炭スラリーの電解酸化に及ぼす鉄イオンの影響
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概要
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石炭スラリーを用いたアノード復極の可能性を調べる目的で, まず, 数種の炭種について石炭からの鉄および硫黄の溶出, および石炭による第2鉄イオンの還元について実験を行った.その結果, 黄鉄鉱以外の石炭中の鉄の大部分は323Kの4kmol・m<SUP>-3</SUP>H<SUB>2</SUB>SO<SUB>4</SUB>中に溶出した.また, 粉砕したイリノイNo.6炭を1kmol・m<SUP>-3</SUP>HCl+0.89kmol・m<SUP>-3</SUP>Fe<SUP>3+</SUP>水溶液中に383Kで撹拌すると, 無機硫黄は全て溶出し, 第2鉄イオンは0.77kmol・m<SUP>-3</SUP>還元された.<BR>次に, 白金被覆チタン製回転パドル翼をアノードとしたH型電解槽中で石炭スラリーの長時間電解を行った.その結果, 石炭スラリーとFe<SUP>3+</SUP>との反応性は炭化度が低いほど高いが, 電流密度は低かった.そこで, グラファイトフェルトを充てんした固定層電極を使用すると, 槽電圧1Vで1000A・m<SUP>-2</SUP>の電流密度を得た.アノライトとしてイリノイNo.6炭を, 4mol・m<SUP>-3</SUP>H<SUB>2</SUB>SO<SUB>4</SUB>+1mol・m<SUP>-3</SUP>Fe<SUP>3+</SUP>水溶液中で323Kで2時間撹拌後得たろ液を用いても, 電解中アノードの劣化はみられなかった.
著者
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諸岡 成治
九州大学工学部
-
草壁 克己
九州大学工学部
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楠 浩一郎
九州大学工学部
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川上 幸衛
九州大学工学部化学機械工学教室
-
加藤 康夫
九州大学工学部応用化学科
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草壁 克己
九州大学工学部応用化学科
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西田 浩
九州大学工学部応用化学科
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川上 幸衛
九州大学工学部 化学機械工学科
-
川上 幸衛
九州大学工学部化学機械工学科
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楠 浩一郎
九州大学工学部化学機械工学科
-
加藤 康夫
九州大学工学部 応用化学科
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