亜鉛欠乏ラットの組織亜鉛含量および血清アルカリフォスファターゼ活性に及ぼす食餌タンパク質量の影響
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概要
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1) 亜鉛含有量の異なる10%および20%大豆タンパク質飼料を摂取したラットの血清アルカリフォスファターゼ活性, 血清および大腿骨の亜鉛濃度の変動を調べた。10ppmの亜鉛を含む飼料条件で, 20%タンパク質飼料摂取ラットの飼料摂取量は10%タンパク質飼料摂取ラットより多いにもかかわらず血清アルカリフォスファターゼ活性, 血清および大腿骨の亜鉛濃度は低い値が得られた。4ppmの亜鉛を含む飼料条件の場合にも大腿骨亜鉛濃度で同じ関係を認めたが, 血清アルカリフォスファターゼ活性および血清亜鉛濃度には食餌タンパク質レベル間の差を認めず, すでに両群の値が最低値近くの値を示し, 差が出にくくなっていることが推定された。<BR>2) 20%大豆タンパク質-亜鉛欠乏飼料摂取後のラットの血清アルカリフォスファターゼ活性, 血清および大腿骨の亜鉛濃度の減少速度は, 10%大豆タンパク質-亜鉛欠乏飼料群に比べて速く, 血清亜鉛濃度は亜鉛欠乏飼料投与後1日目の値で両飼料群間の差を認め, 3日目で差は消失した。血清アルカリフォスファターゼ活性および大腿骨亜鉛濃度は亜鉛欠乏飼料投与後3日目に両飼料群間に差が生じ, 両群の測定値が同じレベルまで減少するのに10日間のずれを認めた。<BR>3) 20%大豆タンパク質-亜鉛欠乏飼料と10%大豆タンパク質-亜鉛欠乏飼料をラットに投与したときの生存期間を比較した結果, 前者の生存期間の短縮を認め, ラットを亜鉛欠乏にしたときの生存期間の長短と血清アルカリフォスファターゼ活性, 血清および大腿骨の亜鉛濃度の減少速度との関係が示された。
- 社団法人 日本栄養・食糧学会の論文
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