イワシ筋肉由来ペプチドの<I>in vivo</I>における血圧降下作用ならびに血管拡張作用について
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概要
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1) イワシ筋肉を酵素分解して得た, 分子量1,000〜2,000のペプチドは, <I>in vitro</I>でのACE阻害能としてID<SUB>50</SUB>=27.1mg/gであり, アスパラギン酸, グルタミン酸アルギニン, プロリン, イソロイシン, リジン等のアミノ酸含量が高かった。<BR>2) イワシ筋肉由来ペプチドはSHRラットを用いた降圧効果試験の結果, 静脈内への投与で明らかに降圧効果が認められた。<BR>3) 生理食塩水に溶解した被検試料の経口投与では降圧効果は明瞭ではなく, これは腸管で被検試料が吸収されにくいのが原因ではないかと推察した。<BR>4) 被検試料を卵黄に溶解して, 経口投与すると, 投与量に応じて確実に降圧効果を示したが, これは卵黄がpicocytosiS吸収を促進したためと考えた。降圧効果は2〜3時間で最大に達し, 6時間後もなお持続した。<BR>5) ウサギを用いた血管拡張試験の結果, 被検試料を卵黄に溶解しての経口投与で, いずれの投与量に関して, 試料投与後, 20分で耳血管の拡張が観察され, 投与後2時間を経過しても血管拡張の持続が観察された。
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