ブタおよびイノブタ膵臓におけるランゲルハンス島とB細胞の分布

概要

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膵臓はその発生の違いにより,背側膵臓と腹側膵臓に分けられる.この違いにより,ランゲルハンス島における内分泌細胞の分有などに差異がみられることが,種々の動物で調べられている.今回,ブタとイノブタの膵臓における,ランゲルハンス島およびB細胞の公布について調べた.ブタおよびイノブタの成熟雌各3頭を用いて,常法に従いパラフィン切片を作製しアルデヒド•フクシン染色によってランゲルハンス島およびB細胞の染あわけを行なった後,当的法によって計測した.ブタおよびイノブタでは,ランゲルハンス島は膵臓全体に散在性にみられ,腹側膵臓では1.05〜1.16%,背側膵臓では0.74〜0.92%で,腹側膵臓で高い傾向を示した.B細胞は,ランゲルハンス島の中心部から全体にわたって存在し,その体積比は腹側膵臓では91.06〜95.45%,背側膵臓では82.78〜91.40%で腹側膵臓に多くみられた.これらの結果から,ブタおよびイノブタ膵臓における内分泌細胞の分布は,ヒト,ウサギ,ラットなどにみられるB細胞がランゲルハンス島の中心部に位置する型と同じであると思われた.