梅山豚における子宮の発達

概要

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1日齢から90日齢の雌梅山豚の子宮の発達過程を形態学的,組織学的に検討し,ランドレース種豚と比較した.梅山豚の子宮角重量は30日齢から60日齢の間に急速に増加したが,ランドレース種豚では60日齢から90日齢の間に増加した.75日齢および90日齢の未成熟梅山豚の子宮角重量は,これまで他の品種で報告されている168日齢から220日齢での値と同等であった.子宮輪状筋層および縦走筋層の厚さも,梅山豚では30日齢から60日齢の間に増加し,ランドレース種豚では60日齢から90日齢の間に増加した.1日齢の梅山豚では子宮内膜に子宮腺が観察されたが,ランドレース種豚では観察されなかった.30日齢梅山豚では,子宮腺は子宮筋層の近くまで発達し,その後も子宮内膜の発達に伴ってさらに発達した.また,梅山豚では,性周期の開始に伴って子宮重量は著しく増加し,子宮腺もさらに増数した.これらの結果から,梅山豚の早熟性には早期からの子宮の発達および子宮腺の分化が関与していることが示唆された.
社団法人日本畜産学会の論文