マウス胚の胞胚腔形成に及ぼす抗雄特異抗血清の影響

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概要

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マウスを用いて雄特異抗原に対する抗血清を作製し,抗血清中に抗雄特異抗体が存在することを精子傷害性試験によって確認した後,マウス4細胞期胚および8細胞期胚の胞胚腔形成に及ぼす抗雄特異抗血清の影響を調べた。C57BL/6系雄マウスの脾臓細胞を同系雌マウスに免疫することによって作製した抗血清を用いて精子傷害性試験を行った。雌脾臓細胞吸収抗血清は,濃度依存的な精子傷害性を示したが,雄脾臓細胞吸収抗血清ではこのような作用は認められなかったことから,抗血清中には抗雄特異抗体の存在することが確認された。マウス4細胞期胚を抗血清添加培養液中で培養したところ,胚は雌脾臓細胞吸収抗血清および雄脾臓細胞吸収抗血清添加培養液中のいずれにおいても桑実期で停止することなく胚盤胞へ発生した。しかし,雌脾臓細胞吸収抗血清添加培養液中では,一部の胚の発生が雄脾臓細胞吸収抗血清添加培養液よりも遅延する傾向が認められた。また,8細胞期胚を用いた場合においても同様な傾向が認められた。
神戸大学の論文

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