山羊乳の再活性化アルカリ性ホスファターゼの精製とその性質
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
山羊乳のクリームを使用してアルカリ性ホスファターゼ(AL.P)の再活性化処理,ブタノール処理,硫安処理(60%飽和)及びセファデックスG-200カラムクロマトグラフィーによって比活性0.08 unit/mg proteinの再活性化AL.P(Rea.AL.P)を精製した.すなわち,生クリームのAL.P(生AL.P)はセファデックスG-200カラムクロマトグラフィーによってAL.P活性を示すG-Iピーク及びG-IIピークの2成分に分かれ,Rea.AL.Pでは生AL.PのG-IIピークに相当する1つの成分になった.さらに生クリームのG-Iピーク成分について加熱,再活性化処理を行なうとG-IIピーク(生クリームのG-IIピークに相当する)に変化し,このG-IIピークを繰り返し再活性化処理するとその成分は酵素活性を示さなかった.ポリアクリルアミドディスク電気泳動によりRea.AL.Pは2つのアイソザイムバンドが,生AL.Pは3つのアイソザイムバンドが見られた.Rea.AL.Pが最適pHは9.5で,塩化マグネシウムによって賦活され,EDTAによって阻害された.p-ニトロフェニール燐酸塩を基質としてpH9.5でKm値を測定すると0.45mMであった.正燐酸の阻害様式は拮抗型阻害,フェニルアラニンのそれは非拮抗型阻害であった.山羊乳のRea.AL.Pと牛乳のそれを比較すると両酵素の性質はいずれもセファデックスG-200カラムクロマトグラフィー,ディスク電気泳動,最適pH並びに,塩化マグネシウム及びEDTAの影響などで類似した.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
関連論文
- ウシ初乳のIgGサブクラス分子の糖組成
- protein Aと反応するウシIgG1--血清と初乳のIgGの比較研究〔英文〕
- 固定化Fcレセプタ-へのウシ免疫グロブリンGの結合特性〔英文〕
- 牛乳中の高分子量タンパク質成分の電気泳動ブロッティングによる検出(食品-化学(蛋白質・動物)-)
- 山羊乳および牛乳酸性ホスファタ-ゼのアミノ酸組成と炭水化物の比較(短報)
- 牛乳アルカリ性ホスファタ-ゼ中の炭水化物成分(英文)
- アフィニティクロマトグラフィ-による牛乳のアルカリ性ホスファタ-ゼの精製並びにフラボノイド及び糖質が酵素活性におよぼす影響
- 山羊乳アルカリ性ホスファタ-ゼの部分精製とその性質〔英文〕
- 山羊乳の再活性化アルカリ性ホスファタ-ゼの精製とその性質
- 牛初乳の酸性ホスフフタ-ゼ
- ウシ初乳中の遊離型secretory componentの調製〔英文〕
- 牛乳アルカリ性ホスファタ-ゼの部分精製とその性質〔英文〕
- 山羊乳の酸性ホスファ-ゼに関する研究--分子量ならびに阻害剤と賦活剤の影響〔英文〕
- オレンジ2およびコンゴ-レッドによる牛乳酸性ホスファタ-ゼの可逆的拮抗阻害〔英文〕
- 山羊乳の酸性ホスファタ-ゼの精製と性質〔英文〕
- 牛乳酸性ホスファタ-ゼの研究-3-精製および理化学的諸性質
- ウシ初乳及び血清からのIgG画分の調製
- 超高温処理法が牛乳のビタミンに及ぼす影響について : (I)ビタミンCの破壊
- 固定化Fcレセプターへのウシ免疫グロブリンGの結合特性
- ウシ初乳の免疫グロブリン分子
- ミルクムチン複合体と生体防御
- 肉に残存するテトラサイクリンの分析法について
- 山羊乳および牛乳酸性ホスファターゼのアミノ酸組成と炭水化物の比較
- 牛乳アルヵリ性ホスファターゼ中の炭水化物成分
- アフィニティクロマトグラフィーによる牛乳のアルカリ性ホスファターゼの精製並びにフラボノイド及び糖質が酵素活性におよぼす影響
- 山羊乳の再活性化アルカリ性ホスファターゼの精製とその性質
- 山羊乳アルカリ性ボスファターゼの部分精製とその性質
- 牛初乳の酸性ホスフフターゼ
- 牛乳アルカリ性ホスファターゼの部分精製とその性質
- 山羊乳の酸性ホスファターゼに関する研究:分子量ならびに阻害剤と賦活剤の影響
- オレンジIIおよびコンゴーレッドによる牛乳酸性ホスファターゼの可逆的拮抗阻害
- 山羊乳の酸性ホスファターゼの精製と性質
- 山羊乳の結合水含量並に其の消長に関する研究
- 乳房炎牛乳のカゼイン,およびホエー蛋白質の電気泳動について
- 牛乳のビタミンB2に関する研究 : I. B2と蛋白質との関係
- 超高温処理法が牛乳のビタミンに及ぼす影響について : (II) ビタミンB1およびB2の破壊
- 牛乳による乳房炎検出方法に関する研究 : (II)乳房炎が牛乳の総ビタミンB_1および各種型態別ビタミンB_1含量に及ぼす影響
- 健康牛の乳汁中のビタミンC含量とその型態に関する研究
- 牛乳による乳房炎検出方法に関する研究 : I 初乳わよび常乳のCatalase activityと乳房炎検出上の意義について