乳房炎牛乳のカゼイン,およびホエー蛋白質の電気泳動について
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概要
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症状を異にする乳房炎牛3頭を用い,それらの乳蛋白の変化を,Tiseliusの電気泳動装置を用いて追求した.主要な結果はつぎのとおりである.1. 不顕性乳房炎では,γ-カゼインの相対重量がやや増加し,β-カゼインのそれは減少した.ホエー蛋白質では,免疫グロブリンの相対重量が増加するのみで,他の成分には変化が認められなかつた.2. 乳房炎が急性になるにつれて,γ-カゼインの相対重量は増加する.それとともにβ-カゼインのそれは平坦化し,α-カゼイン峰にも異常性が認められた.一方,ホエー蛋白質では,免疫グロブリン,血清アルブミンの相対重量が著しく増加し,ホエー蛋白質の約60%,またはそれ以上を占めるようになつた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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