小笠原諸島父島におけるメグロの分布と絶滅
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
メグロApalopteron familiare は小笠原諸島 (小笠原群島) 固有種で, 母島列島と聟島列島で分布が確認され, 前者では現在も生息, 後者では戦後の生息確認はないものの, 戦前に生息が確認されている。しかし, 小笠原群島の中央にあって最大の島父島をもつ父島列島においては, メグロの確実な生息・分布記録を示す資料が知られず, 過去における当地のメグロの分布状況は不明確なままであった。筆者らは, メグロが父島に生息していたかどうかを検討するため, メグロの記載者であるKittlitzのものを含む古い文献を再調査した。その結果, Kittlitzの書き残した文書の中に彼自身が1828年に父島でメグロを観察したことを示す記述を見いだし, メグロがかつて父島にも生息・分布, その後何らかの理由で絶滅したとの結論を得た。
著者
関連論文
- 小笠原諸島父島におけるメグロの分布と絶滅
- 小笠原特産のメグロ (Apalopteron familiare) の生態および行動に関する観察
- 絶滅固有種オガサワラカラスバトはオガサワラビロウの実を食べていた?
- 小笠原諸島父島におけるメグロの分布と絶滅
- 島根県隠岐諸島におけるコクガンの観察と同種の日本における分布について
- 皇居の鳥類相モニタリング調査(2000-2005年)
- 皇居の鳥類相(1996年4月-2000年3月)
- 紀伊半島大峰山系の亜高山帯鳥相
- 日本産のアカハラ (Turdus chrysolaus), とくに富士山麓で繁殖する個体群について
- 五島列島の繁殖鳥類
- 福島県下で採集された三種の稀な鳥類
- 北海道で繁殖する数種の鳥類の亜種の検討
- 日本およびその周辺地域のウソの亜種
- トカラ列島の繁殖鳥類とその起源
- 北海道と本州の鳥相の比較
- 東北脊梁山地の繁殖期の鳥相
- 伊豆・小笠原諸島のウグイスの分類学の考察
- 鳥類から見た屋久島の生物地理的地位
- 覚え書き:江戸時代初期小笠原で日本人船乗りたちが出会った鳥(その3)
- 覚え書き:江戸時代初期小笠原で日本人船乗りたちが出会った鳥(その2)
- 覚え書き:江戸時代初期小笠原で日本人船乗りたちが出会った鳥(その1)
- 琉球列島の鳥相とその起源
- 小笠原特産のメグロ (Apalopteron familiare) の生態および行動に関する観察