<国立科博専報>北海道と本州の鳥相の比較
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概要
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北海道と本州の鳥相の組成を, 分類群・生息環境・食性の類別を基に比較した。分布資料は主として日本鳥類目録とその補遺によった。 北海道本土と本州北部(東北6県の本土)の繁殖鳥の比較では, 非共通種がかなりあるにもかかわらず(第5表), この二つの鳥相は全体の種数だけでなく, 組成まで非常によく似ていた。このことは北海道と本州全土の繁殖鳥を比べてもだいたい同様で, 両地方の鳥相の違いは非繁殖鳥・迷鳥の方で大きかった。全体としてみると, 北海道では沿岸と森林の種の, 本州では外洋と草原の種の比率が高かった。また, 脊椎動物食の種の比率が北海道で高かった。 スズメ目 : 非スズメ目の比は, どの場合も非スズメ目が優勢であった。この理由ははっきりしないが, おそらく水鳥の比率が高いためと考えられる。
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