初回のCT画像所見が瘢痕様陰影(scar-like lesion)を呈する肺癌の検討

元データ 日本肺癌学会

概要

目的.初回CT画像所見が瘢痕様陰影(scar-like lesion)を呈する肺癌を検討した.対象と方法.1997年から2008年に外科切除された肺癌で,初回CT画像所見でscarと判断され,その後のCT画像が追跡可能な39症例を対象とした.これらの初回CT画像所見,病理組織所見および臨床像を検討した.結果.男女比は男性29例,女性10例,平均年齢68.4歳,平均Brinkmann index 696,平均腫瘍倍加時間322.2日であった.26例にCT画像で陳旧性炎症や気腫化,肺線維症などの既存肺の変化を認めた.Scar-like lesionは,線状や不整形の比較的小型の形状,あるいは,既存肺の変化や病変部位などからscarと判断されていた.病理組織の内訳は腺癌29例,非腺癌10例であり,非浸潤癌である細気管支肺胞上皮癌は3例のみであった.術後の5年生存率は57.4%であった.結論.Scar-like lesionを呈する肺癌は,男性,喫煙者,既存肺に変化のある症例が多い.初回CT画像での診断は難しいが,腫瘍倍加時間が短く予後不良な症例が含まれるため,安易にscarと判断せず,経過観察が必要である.

著者

野田 和正 神奈川県立がんセンター呼吸器内科
野田 和正 神奈川県立がんセンター
山田 耕三 神奈川県立がんセンター 呼吸器科
中山 治彦 神奈川県立がんセンター呼吸器外科
伊藤 宏之 神奈川県立がんセンター 呼吸器外科
亀田 陽一 神奈川県立がんセンター検査第1科
尾下 文浩 神奈川県立がんセンター内科第3科
中山 治彦 神奈川県立がんセンター 呼吸器科
中山 治彦 神奈川県立がんセンター 呼吸器外科
坪井 正博 神奈川県立がんセンター 呼吸器外科
坪井 正博 神奈川県立がんセンター 呼吸器科
斉藤 春洋 神奈川県立がんセンター呼吸器科
近藤 哲郎 神奈川県立がんセンター呼吸器科
渡邊 創 神奈川県立がんセンター呼吸器外科
伊藤 宏之 神奈川県立がんセンター呼吸器外科
伊藤 宏之 神奈川県立がんセンター
山田 耕三 神奈川県立がんセンター
亀田 陽一 神奈川県立がんセンター
尾下 文浩 神奈川県立がんセンター
近藤 哲郎 神奈川県立がんセンター
斉藤 春洋 神奈川県立がんセンター
伊藤 宏之 神奈川県立がんセンター呼吸器科
野田 和正 神奈川県立がんセンター呼吸器科
中山 治彦 神奈川県立がんセンター
渡邊 創 神奈川県立がんセンター呼吸器科

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