三次元CT画像を用いた肺野末梢部の肺癌と非癌性病変の鑑別の試み

元データ 1993-12-20 日本肺癌学会

概要

肺野末梢部の小型病変の質的診断を向上させるために, 三次元CT(3D-CT)画像を用いた病変の解析が, どの程度質的診断に寄与するかどうかを検討した.対象は最近6ヵ月間に三次元CT画像が撮影された症例の中で, 病理学的な確定診断がついた径30mm以下の肺野小型病変35例である.症例の内訳は肺癌21例, 非癌性病変14例であった.三次元CT画像は東芝製TCT-900S, HELIXを使用し, 通常の全肺野の造影CTを撮影後に, helical scan法で病変から肺門部までをCT寝台を2mm/秒で動かしながらひと呼吸で撮影し, 病変と肺血管が描出されるような条件で画像を再構成した.3D-CT画像の読影は4人の呼吸器専門医によりprospectiveに行い, 肺癌例では全例において画像と切除病理所見の比較検討を行った.一方, 非癌性病変は切除例が2例であったため, 肺癌例の3D-CT画像との比較を重点に行った.肺癌では3D-CT画像における肺血管の巻き込み像や辺縁所見は病理所見とほぼ一致した.非癌性病変では3D-CT画像での肺血管の病変への関与形態や辺縁所見が肺癌例とは明らかに異なっており, 3D-CT画像を用いた病変の解析が, 肺癌例と非癌性病変の質的な鑑別の一助になる可能性が示唆された.

著者

野田 和正 神奈川県立がんセンター呼吸器内科
野田 和正 神奈川県立がんセンター
山田 耕三 神奈川県立がんセンター 呼吸器科
石橋 信 神奈川県立がんセンター外科第1科
野村 郁男 神奈川県立がんセンター内科第3科
亀田 陽一 神奈川県立がんセンター検査第1科
林 康史 神奈川県立がんセンター外科第1科
林 康史 横浜市立大学医学部外科学第1講座
吉岡 照晃 神奈川県立がんセンター内科
細田 裕 神奈川県立がんセンター外科
細田 裕 東京共済病院呼吸器外科
松村 正典 神奈川県立がんセンター内科第3科
山田 耕三 神奈川県立がんセンター
亀田 陽一 神奈川県立がんセンター
吉岡 照晃 神奈川県立がんセンター内科第3科
石橋 信 神奈川県立がんセンター
野村 郁男 神奈川県立がんセンター ・ 呼吸器科

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