肺扁平上皮癌と肺非定型抗酸菌症が同一病巣内に共存した1切除例

元データ 1997-02-20 日本肺癌学会

概要

症例は喫煙歴のある, 74歳の男性である.左胸痛を主訴に近医より紹介され, 胸部X線写真て左上葉に空洞を伴う異常陰影を認めた.画像所見では当初肺結核を疑ったが, 術前の病巣擦過細胞診において肺癌と診断されたため, 左上葉切除術を施行した.切除肺の病理所見では空洞内腔面に低分化扁平上皮癌と乾酪壊死を伴う肉芽腫性病変が混在しており, 同時に壊死部に抗酸菌も認め, 後にMycobacterimaviumであることが判明した.術後9ヵ月経過した現在, 肺癌および肺非定型抗酸菌症ともに再発は認めていない.肺癌と肺非定型抗酸菌症が同一病巣内に共存した例は我々が検索し得た範囲内では認められない.高齢者の増加に伴い非定型抗酸菌症の全抗酸菌症中に占める割合か増加しており, 本症例は肺癌と非定型抗酸菌症の合併例の診断に寄与すると考え報告する.

著者

野田 和正 神奈川県立がんセンター呼吸器内科
野田 和正 神奈川県立がんセンター
田尻 道彦 神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器外科
山田 耕三 神奈川県立がんセンター 呼吸器科
田尻 道彦 関東労災病院呼吸器外科
亀田 陽一 神奈川県立がんセンター検査第1科
金藤 睦実 神奈川県立がんセンター内科第3科
田尻 道彦 神奈川県立循環器呼吸器病センター 呼吸器外科
金澤 睦実 神奈川県立がんセンター内科3科
山田 耕三 神奈川県立がんセンター
亀田 陽一 神奈川県立がんセンター

関連論文

▼もっと見る