1.5cm以下肺野末梢型肺癌切除例のCT診断

概要

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最大腫瘍径が15mm以下の肺野型肺癌切除例について, 陰影の内部構造, 辺縁の性状, 血管・気管支の関与のCT画像上での用語の定義づけを行い, 通常の1cm幅のCT画像と2mm幅のthin-slice CT画像の解析を行った.通常CT画像においては, 内部構造が含気型を呈するもの, 辺縁の性状で不整像, または胸膜陥入像を認めるもの, 血管の関与を認めるもの, のいずれかの所見を有するものは95%を占め, 通常CT画像においてこれらの所見を認める小型肺野病変を確認した場合には積極的に悪性病変を疑い, さらに描出能の優れたthin-slice CT画像を用いた質的診断を行う必要があると考えられた.一方, thin-slice CT画像での特徴としては, 1)陰影の濃度は充実型を呈するものが多く(71%), 2)辺縁の性状では, well defined(76%), irregular undulation(76%), pleuralindentation(62%)が高率に認められたこと, 3)95%に血管の巻き込み像を認めたこと, が挙げられた.
日本肺癌学会の論文
1995-12-20