肺腺癌の発育進展に関する臨床病理学的検討

元データ 2004-04-20 日本肺癌学会

概要

目的.肺胞上皮置換型増殖を示す肺腺癌の発育形式を明らかにするために臨床病理学的検討を行った.対象・方法.1986年から2000年までに切除した最大径30mm以下の原発性肺腺癌のうち肺胞上皮置換型増殖を示す221例を対象とした.腺癌内部の所見について四つに分類した.(1)Typical hronchioloalveolar carcinoma(BAG):肺胞上皮置換型増殖のみのもの,(2)Alveolar sental fibrosis(AF)type:肺胞隔壁に薄い膠原線維を伴うもの,(3)Destruction of alveolar framework(DA)type:肺胞骨格網の破壊を伴うもの,(4)Destruction with collagen fibrosis(DC)type:肺胞骨格網の破壊に膠原線維性線維化巣を伴うもの.結果.各組織型の平均腫瘍径はTypical BAC(n=26)が12.7mm,Aftype(n=38)が16.3mm,Datype(n=21)が18.8mm,Dctype(n=136)が21.9mmであった.5年生存率はTypical BAC,Aftype,Datypeが100%,Dctypeが66.1%であった.結論.肺胞骨格網の破壊は浸潤像であるが,膠原綿維性線維化巣を伴わなければ予後は良好であった.肺胞上皮置換型増殖を示す肺腺癌は,Typical BAGからAftype,Datype,そしてDctypeへと進む腫瘍群であり,Dctypeが進行浸潤癌と呼ぶべき病態であると考えられた.

著者

野田 和正 神奈川県立がんセンター呼吸器内科
野田 和正 神奈川県立がんセンター
呉屋 朝幸 杏林大学医学部外科学教室
藤田 敦 神奈川県立がんセンター
山田 耕三 神奈川県立がんセンター 呼吸器科
呉屋 朝幸 杏林大学外科
渡部 克也 神奈川県立がんセンター呼吸器外科
中山 治彦 神奈川県立がんセンター呼吸器外科
亀田 陽一 神奈川県立がんセンター検査第1科
尾下 文浩 神奈川県立がんセンター内科第3科
渡部 克也 横浜市総合医療センター呼吸器病センター外科
藤田 敦 群馬県立がんセンター呼吸器外科
密田 亜希 神奈川県立がんセンター病理診断科
密田 亜希 神奈川県立がんセンター病理科
中山 治彦 神奈川県立がんセンター 呼吸器外科
山田 耕三 県立がんセンター呼吸器科
齋藤 春洋 神奈川県立がんセンター呼吸器内科
山田 耕三 神奈川県立がんセンター
亀田 陽一 神奈川県立がんセンター
亀田 陽一 神奈川県立がんセンター 呼吸器科
尾下 文浩 神奈川県立がんセンター
呉屋 朝幸 杏林大学 外科
藤田 敦 新潟厚生連長岡中央綜合病院 呼吸器外科
齋藤 春洋 神奈川県立がんセンター
山田 耕二 国立がんセンター
呉屋 朝幸 杏林大学医学部 外科(呼吸器)
密田 亜希 神奈川県立がんセンター
中山 治彦 神奈川県立がんセンター

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