苦味マスキング効果の定量的解析
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概要
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マウスは提示された試料溶液の嗜好に依存して,その溶液を舐める回数が変化する。この習性を利用して,種々の濃度の安息香酸デナトニウム苦味溶液に対する嗜好性を解析した。さらに,甘味素材であるサッカリンNa,うま味素材であるグルタミン酸Na,塩味素材である塩化ナトリウムを苦味溶液に添加した場合の嗜好性変化を検討し,変化の大きさを数値化した。その結果,2。5mMサッカリンNaでは約40%,500mMグルタミン酸Naでは約69%,100mM塩化ナトリウムでは約46%苦味を弱くさせている可能性が示された。このことは,ヒト官能パネリスト試験の前段階として,実験動物を用いたマスキング効率の客観的評価が有効である可能性を示唆している。
- 2012-03-00
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