暖地向け緑茶用極早生品種'しゅんたろう'の育成とその特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
暖地向けの極早生品種'しゅんたろう'を育成した。本品種の早晩性は枕崎および種子島において,'くりたわせ'よりも約2日早い極早生である。本品種は,重要病害である炭疽病および輪斑病に抵抗性を有し,収量性は'くりたわせ'よりも優れているが,耐寒性は劣り,赤焼病には弱い。製茶品質は香気に優れ,'くりたわせ'と同等以上である。栽培適地は,枕崎市以南あるいは'くりたわせ'の栽培が可能な暖地であり,枕崎市および西之表市では'くりたわせ'よりも生育が良好であるが,知覧町では凍霜害を受け,生育,収量,品質ともに低下する。本品種は,'くりたわせ'などの極早生品種栽培地域において,生産の安定,香味の多様化に資する品種として今後の普及が期待される。
- 農業技術研究機構野菜茶業研究所の論文
- 2012-02-00
著者
-
田中 淳一
野菜茶研・育種開発
-
田中 淳一
野菜 ・ 茶業試験場(枕崎)
-
田中 淳一
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究所枕崎茶業研究拠点:(現)農林水産省技術会議事務局
-
根角 厚司
野菜茶業研究所
関連論文
- 珪藻土を用いた簡易で迅速な植物からの DNA 抽出法
- チャにおけるPCRを利用したマイクロサテライトのマーカー作出
- フローサイトメトリーによるチャ(Camellia sinensis),ツバキ(C. japonica)およびその種間交雑種のゲノムサイズの推定
- チャの窒素同化関連遺伝子および根由来ESTの解析
- チャのクワシロカイガラムシ抵抗性DNAマーカー選抜と将来展望
- ツバキ園芸品種'炉開き'が種子親ヤブツバキ(Camellia japonica)×花粉親チャ(C. sinensis)の種間交雑種であることのRAPDおよびSSRマーカーによる確認とチャ育種への利用の可能性
- ツバキ園芸品種'炉開き'が種子親ヤブツバキ(Camellia japonica)×花粉親チャ(C. sinensis)の種間交雑種であることのRAPDおよびSSRマーカーによる確認とチャ育種への利用の可能性
- チャの起源と伝播に関する研究 VII.RAPDマーカー解析から明らかになった中国・韓国・日本の収集系統における遺伝的多様性
- チャにおける3'側1〜2塩基付加プライマーの組合せによるRAPDバンドの強調とバックグラウンドバンドの消去
- 沖縄県の台湾導入実生茶樹群の収集 (国内探索収集報告)
- チャにおける硝酸同化能の遺伝的変異
- RAPD(Randomly Amplified Polymorphic DNA)によるチャ品種の親子関係の検定
- チャの育種レベルの飛躍的向上を目指したDNAマーカー等による早期選抜と世代促進を組合せた育種システム : 野菜茶業研究所枕崎茶業研究拠点におけるとりくみ
- 遺伝資源からスクリーニングされた高体細胞胚形成能を有するチャ栄養系'枕-Ck2'
- 正逆交雑集団を用いたチャの母性遺伝RAPDの検出
- 耐虫性, 耐寒性チャ品種'さやまかおり'の花粉親は現存しない可能性が高い
- チャ遺伝資源における子葉培養からの不定胚形成能の品種・系統間差異
- 肥料の違いが茶ポリフェノール類の含量に与える影響
- DNAマーカーの育種への利用について--DNAマーカー育種の基礎と応用、そして将来展望 ("国際化に向けた"わが国種苗産業の成長戦略最前線)
- 長崎県五島列島におけるチャの調査と収集 (国内探索収集報告)
- チャ木部樹液中のアミノ酸組成の窒素施肥後の変化
- 91 チャにおけるガンマ線長期緩照射による低カフェイン突然変異系統のスクリーニング
- 90 窒素施肥量がチャの新芽中のカテキンおよびカフェイン含量に及ぼす影響
- 静岡県の標高1400m地点における茶樹植栽実験(講演要旨,第137回講演会)
- 日本のチャ品種の一番茶萌芽期および休眠覚醒に及ぼす夜間照明の影響
- ベトナム北部山岳地域におけるチャ遺伝資源の共同探索収集 (海外探索収集調査報告)
- DNAマーカーのチャ育種への利用に関する研究
- 種間交雑によるアントシアニン高含有'茶中間母本農6号'の育成
- (81)チャ遺伝資源の炭疸病抵抗性の評価(平成16年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (81)チャ中国導入系統'金-Ck17'の炭疽病抵抗性に関与するQTLの検出(平成15年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 世代促進とDNAマーカーによる早期選抜が木本性作物育種を変える
- 煎茶用中晩生品種'りょうふう'の育成
- フローサイトメトリーによるチャ(Camellia sinensis),ツバキ(C.japonica)およびその種間交雑種のゲノムサイズの推定
- 煎茶用中晩生品種りょうふうの育成
- 三重県御浜町における多田元吉が導入した茶遺伝資源の収集 (国内探索収集調査報告)
- 茶樹品種における土壌表層の白色細根発生程度の比較
- わが国における茶育種の歴史と新たな育種目標
- 茶の話(6)茶の栽培(3)チャの品種改良の歴史
- 暖地向け緑茶用極早生品種'しゅんたろう'の育成とその特性
- 炭疽病・輪斑病複合抵抗性のやや早生緑茶用品種'さえあかり'の育成
- チャ品種・系統における葉身傾斜角度と収量性との関係
- 野菜茶業研究所枕崎茶業研究拠点の茶園における2010年3月11日の凍霜害
- 日本のチャ品種の一番茶萌芽期および休眠覚醒に及ぼす夜間照明の影響
- 暖地向け緑茶用極早生品種'しゅんたろう'の育成とその特性
- 炭疽病・輪斑病複合抵抗性のやや早生緑茶用品種'さえあかり'の育成